2012年10月

2012年10月30日

秋の虫干し

虫干しと云えば本当は夏の土用の頃とか言いますが、この面倒な作業は夏の暑さの中ではとてもその気になれません。10月のさわやかな秋の風を感じるようになって、やっと着物を愛しむ気持ちを奮い立たせて取り掛かります。年内で一度も袖を通さなかった着物がほとんどですので、せめてこの時期にと部屋中の窓を開けて風に当ててやります。お茶のお稽古がペアーレだった頃はよく着たものですが、今は時間の関係でなかなか着て行けません。
それでも何かの折には着るようにしていると、有難いことにあちらこちらからいただく機会も増えてもうこれ以上は箪笥を増やさないとと云うところまできています。
60余年を過ぎた大将の祖母の着物も年月を感じさせない感覚で、今の時代にも十分素敵に息づいている。
着物はそんな魅力を持っているのです。
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sawada_tomoko at 20:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2012年10月22日

文楽の魅力をもっと

年に一度だけ名古屋芸術創造センターでの文楽の公演は、決まって10月の第一木・金曜日なので必ず予定に入れる事ができます。学生時代に人形劇をやっていたからとの単純動機から観始めた文楽でしたが、回を重ねるごとにその魅力にはまっていきます。指の先まで神経が行き届いているかの様な細やかさ、人形を遣う方(技芸員さんと言うのでしょうか)の人形との一体化に感心したり、その間でも歌舞伎でもそうですが、男役の白い足が妙に色っぽく艶めかしいなと雑念を混じりつつ、最後は人形である事を忘れてしまう演技感激したりと言えばきりはないのですが。

ちょうど新聞でも公演の前日と2日後に第一面で取り上げられていましたが、伝統芸能網である文楽が大阪市の補助金削減の問題で思い出したかのように注目されたのは何とも情けないこと。
国立文楽劇場を持つ大阪は誇りを持って欲しいのです。そこで観た友達の誰もが私にも是非行く様にと薦めます。
米ニューヨーク生まれのドナルド・キーンさんも文楽の魅力について多く語っていましたが、日本人以上にその素晴しさを代弁してくれているのは何とも残念ではないですか橋下市長?

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sawada_tomoko at 21:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0)