2008年11月

2008年11月27日

福原 寛さんの「笛の会」に行ってきました

笛の演奏会というのは初めてでしたが、空気を切り裂くような澄んだ笛の音は心に深く染み入る様でした。
想像していたよりお若い寛さんの白い指が、薄暗いライトの中でひときわ美しく笛の上で踊っていたのが印象的でした。
オープニングは創作曲の「梁塵清浄」で身延山を題材にしたものです。私が御朱印帳を初めて作ったのが身延山で何か思い深いものがありました。
静寂の中に響く鼓もすばらしく、こうした『和』のものに触れるたびに「どうじゃ!日本は」と叫びたくなってしまうのです。

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2008年11月20日

毎週観ています

一日のうちでテレビの前に座る時間はほとんどありませんし、ましてや連続のドラマはほとんど観られないのですが、姉に薦められて(木曜の店の休みの日でもあるので)夜10時から始まる「風のガーデン」を観ています。初回から観ていないのですが富良野の美しい景色や画面いっぱいの花々、これが遺作となってしまった私の好きな役者さんの一人緒方拳さんも出演しています。
緒方さんの役は自宅で最後を迎えたいという患者さんの意思を尊重してそれを手助けする医者の役です。彼自身がんに侵されそれを公表することなくこの役を演じていた訳ですがどんな思いだったのか、毎回胸を打たれます。
彼の息子役の中井貴一さん(壬生義士伝をみてから気になつている役者さんですが)
も役の中ではがんに侵された麻酔科医で余命わずかと知って故郷の富良野に帰り父親の預けた子供に会いに来ます。
ドラマでは「死」と云うものを通して色々考えさせられる内容ですが、その重さを美しい映像や音楽が和らげてくれます。
先週、画面の中で「日本尊厳死協会」の封書が一瞬映ったことがありました。
私も3年ほど前に問い合わせて資料を送ってもらいずっと机の状差しに入れてありますので、それを思い出してもう一度目を通してみようかと思っています。
いろんな事を進めたり決めるのにもきっかけが必要ならば、このドラマは私の中で
ずっと心に思い続けていたことを準備しょうとするきっかけになる、そんな気がするのです。

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2008年11月08日

第二回目の朗読発表会でした

昨年に続き第二回目の朗読発表会が今池のライブハウスで行われました。
土曜日のお店の忙しさに後ろ髪をひかれる思いで「エイ!」とばかり気合を入れて出掛けました。今回選んだ題材は、さだまさしさんの詩の中から2つ。
時間の制限があるため削らなくてはならない箇所もありましたが、自分の思い出に重ねてどうしても読みたいと、この2つの詩をつなげて小さな物語(ストーリー)にしてみました。心をこめて読みましたので聴いてください。

     「風に立つライオン」  さだまさし
  
  突然の手紙には驚いたけれど嬉しかった
  なにより君が僕を恨んでなかったということが
  これから此処で過す僕の
  大切なよりどころになります ありがとう

  ナイロビで迎える三度目の四月が来て
  今更 千鳥ヶ淵で君と見た夜桜が恋しくて
  故郷(ふるさと)ではなく東京の桜が恋しいということが
  自分でもおかしいくらいです

  三年の間あちらこちらを廻り
  その感動を君と分けたいと思ったことが沢山ありました

  ビクトリア湖の朝焼け 100万羽のフラミンゴが
  一斉に飛び立つ時 暗くなる空や
  キリマンジャロの白い雪 草原の象のシルエット
  何より僕の患者たちの瞳の美しさ

  僕はやはり来てよかったと思っています
  辛くないと言えば嘘になるけれど幸せです
  あなたや日本を捨てたわけではなく
  僕は「現在(いま)」を生きることに思い上がりたくないのです

  空を切り裂いて落下する滝のように
  僕はよどみない「生命(いのち)」を生きたい
  キリマンジャロの白い雪 それを支える紺碧の空
  僕は風に向かって立つライオンえありたい

  最後になりましたが あなたの幸せを
  心から遠くから いつも祈っています
  おめでとう さようなら

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  二人が別々の道を歩きはじめて
  どれくらいの歳月(とき)が過ぎたのでしょうか
  あなたのことは時折日本にまで届いてきます
  私は結婚をして 仕事も続け 子育てに追われ
  時間の波に押し流されそうになりながら
  毎日頑張っています

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     「主人公」      さだまさし
  
  時には思い出ゆきのガイドブックにまかせ
  「あの頃」という名の駅で降りて「昔通り」を歩く
  いつものテラスには まだ時の名残が少し
  プラタナス並木の古い広場と 学生だらけの街
  そういえば あなたの服の模様さえ覚えている
  あなたの眩しい笑顔と 友達の笑い声に抱かれて
  私はいつでも 必ずきらめいていた
  「或いは」「もしも」だなんて あなたは嫌ったけれど
  時を遡る切符があれば欲しくなる時がある
  あの別れ道で選びなおせるならって
  勿論 今の私を悲しむつもりはないけれど
  確かに自分で選んだ以上 精一杯生きる
  そうでなきゃ あなたにとても はずかしいから
  あなたは教えてくれた 小さな物語でも
  自分の人生の中では 誰もがみな主人公
  時折思い出の中で あなたは支えてください
  私の人生の中では 私が主人公だと
 

sawada_tomoko at 22:28|PermalinkComments(1)TrackBack(0)